「履歴書」を作るためのアドバイス集

 日本の企業にエントリーするためには履歴書を必ず作ります。
外国からきたみなさんにとっては「履歴書」というもの自体がわかりづらく、何から手を付ければ良いかも迷うと思います。

 みなさんの母国で利用する「Resume」とは何がどのように違うのか、などをこのページにぎゅっと詰め込んだので、就活のときに参考にしてくださいね。
また、もし周りに就職活動をしている友人がいたら、このページをオススメしてあげてください!

履歴書の作成を始めましょう!

日本の「履歴書」と「Resume」何が違うの?

 日本の履歴書と「Resume」の大きな違いは、テンプレートが決まっているという点です。
留学生や外国人の求職者のひとたちに「履歴書」をくださいというとよく出てくるのは

履歴書

こういったタイプのものですね。
中途採用などの場合、このような外国人のみなさんがよく知っている一般的な「Resume」でも応募ができる企業はたくさんあります。

 ですが、日本の就職活動で企業に応募する際は、新卒も中途採用も

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このようなタイプのものを準備する必要があります。これが典型的な日本の「Resume」なのです。

テンプレートとして決まっている項目(履歴書の種類によって若干異なることがあります。)は、

  1. 経歴
  2. 志望動機
  3. 自己PR
  4. 学業で取り組んだこと
  5. 学外で取り組んだこと

基本情報の他に「経歴」「志望動機」「自己PR」「学業で取り組んだこと」「学外で取り組んだこと」の5項目あります。

「経歴」「志望動機」「自己PR」「学業で取り組んだこと」「学外で取り組んだこと」ってどういったことを書けばいいの?

  1. 経歴

    みなさんの国のResumeの「Work Experience」と「EduCation」を記入する蘭になります。

    日本の「履歴書」の場合、学歴と職歴をそれぞれ入学・卒業、入社・退社の年代別に記入します。
    学校名や学部名、会社名などは省略せずに正式名称を記入し、職歴の場合は、どのような部署でどのような立場に属していたのかまでを記入します。
    経歴の欄が終了したことを示すために、最後の行に「現在に至る」とその下の行に右寄せで「以上」と記入します。

  2. 志望動機

    これは日本の「履歴書」の独自の項目かもしれないですね。
    ここでは、あなたがたくさんある企業の中で、なぜこの企業に応募したのかを書く必要があります。

    内容は、応募する企業が求めている人材を正しく理解し、それに適した自身の過去のエピソードを交えた文章が良いです。「何故競合他社ではなくこの企業なのか」「自分ならこの企業で何ができるのか」を考え、採用担当者がイメージできるくらい具体的に記入します。
    独自の項目なので、0から書いていくのは大変だと思います。ぜひ【志望動機の作り方】も参考にしてくださいね。

  3. 自己PR

    ここでは、あなたの人物像がより伝わるようなエピソードについて記入します。みなさんの国のResumeの「Skill」などにあたります。
    大学や前職でどのような実績・経験を得て、何の「Skill」を学んだのかを、実際の数字や受賞した賞の名称と併せて記入します。
    その実績・経験・「Skill」が応募先の企業でいかに役に立つか、まで記入できると素晴らしいアピールになります。

    面接時のものではありますが考え方は同じなので【自己PRの上手な伝え方】もご確認くださいね。

  4. 学業で取り組んだこと

    ここでは、あなたが学業に励む中で特に印象に残っていることや努力したことに関するエピソードを記入します。
    あなたがなにをきっかけにその学業のテーマに興味を持ったのか、どのような姿勢や思いで取り組み、どのような成果を出したのかを具体的に記入します。
    その成果を次にどのように繋げたのか、あるいはどのように繋げようと考えているのか、といったエピソード後の話まで盛り込むとより良くなります。

    この項目では、成果も大切ですが、取り組む過程も非常に大切です。
    その過程において「何故そのように判断したのか」を根拠とあなたの考えを元に丁寧に記入します。

    ここで気を付けるべきことは、話のすべてを学業の専門的な内容にしないことです。
    専門用語ばかりの文章や歴史や数式などの研究に関する内容のみでは、採用担当者は理解できず、せっかくの努力も伝わらずに終わってしまうこともあります。
    専門用語はわかりやすい言葉に置き換え、取り組む過程に重きを置きながら、誰が読んでも理解できる文章を心がけましょう。

  5. 学外で取り組んだこと

    ここでは、アルバイトやボランティア、サークル、趣味など、学業以外のことであなたが努力したことを記入します。

    学業で取り組んだことと同様に、その活動に対してどのような姿勢や思いで取り組み、どのような成果を出したのか、あるいはどのようにあなた自身が成長したのかを具体的に記入します。
    その活動を通して学んだことや成長したことを「今の生活でどのように活かしているのか」「どのように活かしていきたいのか」といった次への繋がりも記入するとよいです。
    あなた自身が学んだこと、成長したことは、その活動内に留まらずに活用でき、さらに仕事へも応用できることを伝えることが大切です。

  6. 本人希望記入欄

    ここでは、希望がある場合にその内容を記入します。

    基本的に書くことがない場合は「貴社規定に従います。」と記入しましょう。また、希望職種を書いても良いです。希望職種を書くときは「○○職を希望いたします。」とシンプルに書きましょう。

    また、中途の人は入社可能日等を書くと良いです。「入社可能日:平成○○年○○月○○日より就業可能です。」と書いてください。

    給与に関する希望は、履歴書で伝えるべきではないです。企業から年収や賞与などの話は企業側から出るものなので、こちらから口に出さないのがスタンスとしてとても重要です。

  7. 扶養家族人数

    自分が養わなければならない家族の人数を記入します。

  8. 配偶者

    配偶者とは「結婚相手」のことです。結婚しているかしていないかを問われています。

  9. 配偶者の扶養義務

    会社などで社会保険に加入している場合は、結婚相手が「年収が130万円未満でかつ、被保険者の年間収入の2分の1未満」この条件を満たしていると、扶養家族とすることができます。履歴書で配偶者の扶養義務を記入する場合は、以上の点を満たしている場合は「有」満たしていない場合は「無」に○をつけてください。

履歴書ってどこで手に入るの?

大学に通っている方は、大学の生協に売っています。もちろんコンビニなどでも手に入りますが、コンビニで売っているものは「アルバイト用」の履歴書が多いので、注意しましょう。

「アルバイト用」の履歴書は志望動機などを書く蘭がなかったり、経歴が大部分を占めています。
この履歴書では、企業があなたの正しい情報やスキル、または想いを把握することができなくなってしまうので、こちらの履歴書では応募しないでくださいね。

また、テンプレート【ダウンロードはこちら】を準備したので、よかったら利用してくださいね。

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ダウンロードをして、実際に履歴書を書いてみましょう。できあがった履歴書は、必ずチェックしてもらいましょう。そうすることによって、より良い履歴書になっていきます。
また、新卒と中途での応募で履歴書の書き方は異なります。わからない場合は、NSAスタッフに質問してみてくださいね。

もちろんインターネットで「履歴書 テンプレート」と探すと出てきますが、こちらもフォーマットでアルバイト用のものが多く出回っているので、注意してください。