研究者になるには?研究職に就くには?

研究者・研究職ってなーに?

  • 研究者(けんきゅうしゃ)とは…
  • 研究機関(国立研究所もしくは民間企業の研究所)ではたらく研究員のことです。この記事での「研究者になる」=「大学教授になる」ということを指します。大学院をでて博士号を取得し、大学に就職すると研究者になることができます。

  • 研究職(けんきゅうしょく)とは…
  • 民間企業に就職し研究を行う人のことです。


▶研究者・研究者に向いている人は?

・自分の頭を使って物事を考えることができる人。

・コミュニケーションの大切さを理解している人。

(グループで行うプロジェクトにおいて議論する機会があるため。教授なので学生の教育もしなくてはならない)

・人一倍強い好奇心を持っていて、研究に没頭し、解決すべき問題に集中し続けることができる人。

研究者について

▶研究者になるには?

  1. キャリアパスを把握しよう!
  2. 順調に行けば、学士(4年) → 修士(2年) → 博士(3年) → 国内・国際ポストドクター → 助教(講師)→ 准教授 → 教授 という流れでキャリアを積み、40歳前後で教授になれると良い方だと言われています。
    もちろん飛び級などでもっと早く研究者になる人もいれば、一生ポスドクや助教をやっている方もいらっしゃる方もいます。大学教授になると、生徒の教育で研究の時間が無くなるので、わざと教授への道を選ばない方もいます。


  3. キャリアパスのどこかで世界を見よう!
  4. これから研究者を目指すのであれば、キャリアパスのどこでも構いませんので「外国で研究をする」というステップを必ず踏んでおいてください。最先端の技術を持つ研究室や研究テーマの世界的権威である教授のもとで学ぶのが望ましいです。メリットは大きく4つあり、
    ①視野が広がる
    ②世界のレベルに気づくことができる
    ③研究室の機材やサンプルが使える
    ④研究者同士の人脈が作れる
    これらは研究者としてやっていくうえで必ず役に立ちます。


  5. 研究テーマ選びは大事!
  6. いくら優秀な学生でもテーマによっては結果が出ません。そうなると研究者として食べていくのは大変です。まずは、研究室の先生からテーマをもらうというのが一般的ですが、将来的には「その研究に新規性はあるか」「その研究に将来性があるか」「そのテーマに興味関心を持ち続け、情熱を傾け続けられるのか」「どのスパンで結果が出せそうか」「同様のテーマを扱っている研究者は世界に何人いるか」など戦略的に研究テーマを決めていく必要があるでしょう。


  7. 英語力を高めよう!知識を吸収しよう!
  8. 今、この記事を読まれている方で母国語が英語でない方も多いのではないでしょうか?ただ、断言します。英語で研究について議論できるくらいの英語力と知識は必須です。世界の共通語、英語が話せなければ国際的な学会に出ることもできませんし、部下や上司が外国人という環境に対応することができません。加えて論文の執筆も英語です。論文の英語が誤っていることで正当な評価を受けられない場面もあります。もったいないですよね。
    また、専門用語も母国語のみならず英語でどんどん覚えていきましょう。読み書きだけでなく、会話中にヒアリングできるかも重要視してください。


  9. 研究者になることの難しさを知っておこう!
  10. 今、若い研究者にとって主流のキャリアパスは、「ポスドク」(ポストドクター)を経由するものです。大学院で博士号を取れたとしても、すぐに研究室から巣立つわけではありません。次のポストが簡単に見つからないからです。「助教」や「講師」となって同じ研究室で研究を続けることになります。この状態をポスドクと言います。
    博士・ポスドクが大学教員等を目指す場合は、
    ・研究の実績を展開し業績を積み上げる。
    ・学会などで沢山の偉い先生方とのコネクションを増やす。
    最低でもこれらを満たす必要があります。

研究職について

▶研究職につくには?

  1. 研究職を募集している企業を探そう!
  2. まずは研究職というポジションがある企業を探しましょう。就職エージェントに相談したり、web上で求人票を検索したり、研究室の教授に就職先を紹介してもらうのも一つの手ですね。最近は、研究者を研究機関や大学に派遣する企業もありますので、そこに登録して派遣社員として研究職につくのも良いでしょう。


  3. 研究職で採用されやすい時期に応募しよう!
  4. 民間企業への就職は一般的に学士・修士卒業が有利で博士卒業だと厳しいです。学士の場合はまだまだ専門知識が不足しており、企業側の教育コストがかさむためです。博士の場合、専門知識が多いのは良いのですが、それゆえに企業が行う教育を素直に受けられなかったり、先輩社員とぶつかってしまうことがあるようです。また研究内容が修士よりニッチな場合が多く、企業が業績の悪い分野から撤退する際に博士だと融通が利かないという理由があるようです。

    • 学士の人が研究職につくには?
    • 実は学士卒の学生は、民間・大学どちらの研究職を希望しても困難な場合が多いです。ただ、大企業から中小企業へとターゲットを変えたり、地方公務員や国家公務員試験を受けて公的研究機関への就職を目指すなどの対策をとれば研究職につくことのできる可能性があります。

    • 修士の人が研究職につくには?
    • 大学院の研究で一定の成績を上げていれば、その学生の優秀か優秀でないかにかかわらず、研究職としての就職は比較的容易です。民間の会社で研究するとしたらこのルートが多いです。

    • 博士の人が研究職につくには?
    • 博士課程の人を募集している企業を積極的に探してみてください。一部の理系企業やIT企業、電機メーカーは他の業界と比べても博士後期課程学生の採用に積極的です。


  5. 採用する側である企業の気持ちを知ろう!
  6. 日本では例外もありますが、一般的な企業(多くの企業)は修士卒業の学生を取ります。企業が博士を採用しない理由は上記にも挙げましたが、もうひとつ大きな理由として「企業内のキャリア形成と大学院の制度のタイミングが合わないこと」が挙げられます。
    博士号が取れるのは学部卒業から最短で5年後です。学部卒業者では入社6年目に当たりますが、企業内ではそろそろ大きな仕事を任せるという時期にさしかかります。博士号取得者は初任給は高いのに、仕事の実績では新人同様です。企業からすると慎重に博士を採用するほかありません。しかも1つの分野のみに詳しすぎるために企業が求めていることとぴったり合わないと能力を発揮することができないというケースが多いのです。

最後に…

進路が決まらず、安定しそうだから・楽そうだからという理由でなんとなく博士を取りに大学院に行こうというのはお勧めしません。動機がなければ、修士を卒業するタイミングで就職した方が良いかもしれません。さらには、大学教員になりたい場合、博士を取得していないとなるのは難しいこともわかっておいてください。応募倍率で言うと50~100倍もざらにあり、不採用になれば非常勤講師などをやらなければ食べていけません。ただ、やはり
・好きな分野の研究を仕事にできること
・自分の発見が世界の常識をうちやぶったり、技術の発展につながること
この2点は研究者、研究職の大きな魅力です。
研究を仕事にしたい方は、研究者と研究職、両職種についてよく把握して悔いのない人生を送ってくださいね。

投稿者:Ebinuma

2016年11月14日更新